7月20日21日(日、月)大阪研修 1 2

深夜バスで乗り合わせて、大阪にある千里敬愛幼稚園主催の保育研修会に参加しました。
二日間にわたる研修会には、北は北海道から南は鹿児島まで、全国から341名の先生方が研修に参加されました。38度にもなる大変暑い中でしたが、どの先生も大変熱心で、幼児教育に携わる先生方の熱意に頭が下がる思いで拝聴していました。


7月20日、一日目は、今年3月に千里敬愛幼稚園を卒業した一年生が、講堂に集まり、
「ヘレンケラー」と「ナイチンゲール」の表現発表を見学させていただきました。
写真がないのが残念ですが、それを参観していた会場からは、
「すごい!」という驚き、「はぁー」というため息が漏れ、こどもの表現の素晴らしさに、涙される先生もいました。
午後からは、テーマ別作品づくり、運動会ごっこ、ワークショップ(園長対象)に分かれ研修会がはじまります。
上の写真は、「みこしトンネル」という種目です。二人1組になりボールを板に乗せてスタートし、
台の上にボールを置いて(左上)、
中央のわっかの中に(中上)足で蹴ったボールを通過させます。これがなかなかうまく入りません。
何度も失敗しながら、何とか輪を通過させます。
帰りにボールを入れた板の上に得点の紅白球(右上)を入れてスタート位置に戻ってくるというゲームです。
今回の運動ごっこでは、4種目の競技を実際に行いました。
全部でチームは4チーム、最後に得点を数えますが、
園庭からは始終先生方の歓声がこだましていました。
参加人数が300人を越えていますので、3部に分かれて実施しました。
今回の種目はこども用のため、大人バージョンに変化し、少し難しく実施しました。
先ほどの足でわっかを通すのも、こどもの場合は、手で転がしてわっかを通過させます。
幼稚園で行なっているジュニアリレーもスキップをしながらのバージョンに変えて競争です。
さすがにスキップしながら全力で走るのには、普段使わない筋肉を使うようで、見ていて大変面白く、
あまりのおかしさに、力が出せない先生の走りもたくさんみられました。
園庭からは、参加者の笑い声が響いていました。
先生たちも始終にっこりと、
しかし、得点の累計で勝敗が決まりますので、とっても真剣で、応援にも力が入ります。
作品作りの研修会
今年の作品は全部で10作品です。それぞれ学年に分かれ、希望する作品を二日間で作り上げていきます。 
この日は、38度を越す猛暑です。会場からはそれ以上に先生達の熱気が・・・。
楽譜を見ながら、セリフ、コメントのところに印をつけていきます。
だたつけているのではなく、どこにしたら、セリフがいい易いか、動きやすいかを、
考えながら、実際に音楽を流しながら作り上げていきます。
年中 
もちろん会場の広さや、配置、人数によって違ってきます。
自園に持ち帰っても、これと全く同じわけではありません。
この研修会では、指導教諭と研修の先生が一体となってテーマ作品を作っていく、その過程がとっても大切です。
実際にどのように作り上げていくか、楽しんでいけるか、一体感を感じられるか、
そのためには、作り手と演じる側が協力して、ともに意見を出して場面構成を考えていかなければ、真に意味のある作品となりえません。
指導者の指導性が強ければ、先生主体の作品(押しつけた作品)になりますし、
こどもだけに任せすぎると、作品としての完成度が弱くなります。特に心情表現などは、表現できにくくなります。
そのため常に、作り手と演じる側(役者)が、お互いに場面構成を考えながら、
どのタイミングで動くか、声をあわせるか、
この動きだと、例えば、海賊に見えないとか、
波を表現するのに、
もう少し波が動いているように見せるには、どうしたらいいのか・・・などを、
お互いに相手に要求しながら作り上げていくことが、とっても重要です。
子ども達から、心情表現などで、
「先生、この曲じゃ、泣けないよ!」などと要求が出されたら、
それは、きっと身震いするぐらい、いい表現になることでしょう。
それだけ、こどもが乗っているということですから。
そういった意味では、この作品作りには、台本は、あってないようなものです。
指導教諭と受講生が共にピアノの音に合わせながら作り上げて、セリフも場合によっては、変化していきます。
もちろん全体の場面構成を壊さないことに配慮する必要はありますが・・・。
年長
指導の先生は、この2月発表会で実際にこども達と共に作り上げてきました。
ちょっとした言葉の中に、
こども達が主体的に動くためのヒントがたくさん詰まっています。
受講の先生は、一言一言漏らすまいと、とっても真摯にテキストに書き加えていました。
例えば上記の弓の引くシーンでも、
弓の引き方、力の入れ方、姿勢、目先、弦の引き具合、弓の反り具合、弓ひとつ引くのさえ、色々な動作があります。それに加え、弓を引く前後の動きによっては、
肩で息をしているような疲れを表現したり、力強く引いたり、
どの動作でも誰ひとつとして同じ姿勢はありません。
自分で考えて、その場の雰囲気にどっぷりとつかっていると、
だんだんと自分が役にのめりこんでいくのがわかってきます。

実際に、音楽に合わせて動いてみることで、体感するもの、やってみて面白いと感じられるもの、
ここは難しいな、この表現は、もっと気持ちを入れたいな、
それぞれがどこまで真剣に演じられるか、楽しめるか、
ここは難しいな、この表現は、もっと気持ちを入れたいな、
それぞれがどこまで真剣に演じられるか、楽しめるかがとても大切です。
実際に演技するときって、自分で納得できるように、楽しくやりたいのは、大人でも、こどもでも同じです。
そして、この場面で=例えば泣くシーンで笑っていたら、少しも面白くありませんし、白けてしまいます。
本当に真剣にやっているなら、むしろふざけてはできません。
きれいな旋律の音楽に主人公のやさしい気持ち、心のこもったセリフが発せられるとき、
感情は高まり、 自然と涙があふれてきます。
美しい音楽の奏でる音色で周囲の雰囲気が一変することもあります。
それだけその過程を大切にした作品作りは、参加者にいろいろな想いを残してくれます。
自園で参加した職員は、みな「とっても楽しかった」との感想でした。

この夏休みは、小物や小道具などを少しづつ作成していく予定です。

会場は、あふれんばかりの参加者、
それぞれのグループ毎に写真撮影。
50名を越えるグループもありました。さぞや大変だったことでしょう。
写真撮影後は、
ブラックライトを照らしての人形劇『ダンボ」
とってもきれいな演出でした。もう少したくさん取れていたらよかったのですが、残念です。
園長先生達のワークショップ 各園 表現発表会の映像をもっての研修会、
小谷先生から、アドバイスを頂いています。
翌日の21日です。今日は昨日から続いて、作品作りと、文字言葉遊びの研修会でした。
文字言葉遊びでは、初めて文字、言葉に触れるため、どのようにしたら、こども達の興味関心を引いて楽しく接することが出来るかを、
十分配慮して教材が作られており、
ゲームの要素を多くして、活動のバリエーション化を重視した遊びを実際に見せて頂きました。
同じことをしていては、飽きてしまいますので、
こども達が興味を持続できるように、
少しずつ教材に変化をさせながら競い合う要素を入れて言葉に触れ合っていきました。
こういった教材だったら、子ども達もたのしく文字に触れ合うことができるでしょう。
最後は、各グループで作り上げてきたテーマの劇を発表して、研修会は終了しました。
また来年もここで逢いましょうと言葉を交わして・・・。
中津幼稚園では、毎月1回定期的に、仲間の幼稚園さん(関東近県7園)と職員の研修会を実施しています。
こども達と直接、触れ合う職員の研修は、大変重要ですから。
こういった研修を通して、少しでも瞳の輝くこどもが育つことを願っています。

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